Archive for 11 September 2009
11 September
実力僅差の将棋界
この数年,タイトル戦やその挑戦者決定戦は,最後までもつれることが増えています.昨年の竜王戦は,羽生さんが三連勝から四連敗し,初の永世竜王は渡辺竜王が獲得.
第四戦の途中から変わった流れを羽生さんが取り戻せない結果となりました.
今年の名人戦七番勝負,棋聖戦五番勝負も,最終戦で決着.
そして,現在進行中の第50期王位戦七番勝負も,木村八段の三連勝の後,深浦王位が三連勝し,勝負の行方は最終戦に.
将棋ファンとしては,数多くの熱戦を見ることが出来て嬉しい面もありますが,多くのプロ棋士にとっては,それこそ日々研究し続けないと,すぐに遅れをとることになってしまうのでしょう.
産業界のように「特許」も存在しなければ,相手に見せない切り札があるわけでもありません.
今日の第22期竜王戦挑戦者決定三番勝負第3局,森内九段が深浦王位に勝ち,二勝一敗で5年ぶりに挑戦権を獲得しました.
69手目で,互いの玉,玉の上で守る金,そしてその金に狙いをつけた桂馬が,きれいに対称形になりました.
持ち駒も,歩の数が一つ違うものの,銀と歩がそれぞれの駒台に.
序盤は別として,中盤から終盤に掛けて今回のような状況になるのは珍しいでしょう.
結果は,「こちら(後手側)を持って一回も勝ったことがない」という佐藤九段のコメントも裏付けているのか,新手を繰り出したにも関わらず,後手番の深浦王位が負ける結果に.
勝負がついたのは30手くらい後ですが,この局面で,すでに後手が少しだけ悪くなっているようです,素人には判断出来ない僅差ですが...
近年,将棋がネットで live中継されるようになり,更に,blog ですぐに解説がつくようになった御陰で,ほぼリアルタイムに進行を追い,その意味も知るチャンスが増えたのですが,プロ棋士の読みの深さには,改めて感服してしまいます.
少しでも見習わないと,と思う,今日この頃です...
23:46:21 |
dk |
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