Archive for October 2008

31 October

羽生さん,竜王戦を連勝

七番勝負第二局が昨日今日と洞爺湖温泉で開かれ,羽生さんが連勝しました.
形勢判断が難しい局面もあったようですが,羽生さんが中盤の優勢を保ったように思われます.

私の気のせいかも知れませんが,タイトル戦は,後手番から仕掛けるケースが多いように思われます.今回も,渡辺竜王から仕掛けたものの,攻めがあと少し届かず,羽生さんがうまくまとめた感じです.先手の羽生さんの側から見ると,いわゆる羽生さんの陣地に残った攻め駒はほとんど動いていません.

将棋は,攻め駒を使って攻めるのは勿論ですが,相手の攻撃をかわしつつ,カウンターのように攻撃することで勝負がつくこともあります.序盤の段階では,どういう展開が待っているか,誰にも予想できません.

対局者二人が作り上げる「傑作」は,まだまだ続きます...


23:46:21 | dk | No comments |

20 October

羽生名人,芸術のパリで芸術的な勝利

日本時間ですと,昨夜の25時半頃,渡辺竜王が投了し,第一局は羽生挑戦者の勝利で幕を閉じました.
二日間に渡って行われた本局,初日が終わった時点では,渡辺竜王が作戦勝ちしていると思っていました.中継・解説しているサイトを見ても,途中までは羽生さんがやや苦しいのでは,という見解だったと思われます.

ところが,一つの角打ち以降,検討陣の見解が大きく変わってきます.プロの解説を全て「実感」できるほど私の腕はよくありませんが,どうやらその角打ち以前の段階で,大勢の人が持つ大局観と羽生名人の持つ大局観との差が見解の相違を生む要因になっていたようです.

私には,終盤に入るまで羽生名人が勝つイメージを持てない難解な局面がずっと続いていて,予想する次の一手すらなかなか当たりません.
将棋には,金銀が合わせて8枚ありますが,そのうちの6枚が両者の駒台の上にある,という状況も現れ,考えられる次の一手があり過ぎました.
プロとアマの違いとはいえ,全く,脱帽,の一言です.

中継ブログによると,感想戦では,厳しい勝負から一転,やさしい羽生先輩の姿があったとか.
若い渡辺竜王も十分すごいのですが,羽生名人の経験の厚みが僅かに勝った第一局だったようです...


10:51:00 | dk | No comments |

18 October

パリで始まった竜王戦

いよいよ第21期竜王戦(七番勝負)が始まりました.
第一局はパリにて.
開始したのは,現地時間10月18日午前九時(日本時間で,午後4時).
日本以外で対局が行われるのは非常に珍しく,今も,進行を web で拝見しています.

ちなみに,竜王戦を中継している blog が,竜王戦中継plus

渡辺竜王が防衛すれば「五連覇で永世竜王」,そして,羽生名人が奪回すれば「通算七期で永世竜王」と,どちらも「永世竜王」のタイトルが掛かっている,とても重みのある勝負です.

持ち時間は8時間ずつ.ということで,勝負がつくのは,日本時間だと,明日の深夜か明後日の早朝?
どんな勝負になるのか,非常に楽しみです...


18:45:53 | dk | No comments |