Archive for April 2011

16 April

地震が築いたもの

Operation TOMODACHI に感謝して,ARIGATO の文字が...というニュースは,今日知ったニュースの中でもっとも印象に残りました.

日本で起きた今回の大きな地震は,歴史的規模の津波を引き起こし,想像も及ばないほどに様々なものを破壊してしまいましたが,その一方で,想定外(?)の共感やコミュニケーション・支援の輪を作り出しました.

一人が頑張っても何もかわらない,という先入観のようなものは,色々な場面で今でも残っていると思う一方で,およそ全ての分野で行われている義援金活動や節電に関しては,世代を超えて大勢の方の意識に浸透したのが分かります.

復興に何年掛かるのか想像もつきませんし,買い占めも決してなくなることはないと思いますが,今の日本は,失ったものばかりではないんだなぁ,と感じます.
近所の桜はほとんど散ってしまいましたが,大勢の人に上を向いて歩くきっかけを分け与えてくれたんだなぁ,と思いながら今年の桜を眺めることができました...


22:53:38 | dk | No comments |

11 April

地震で揺らぐ日本の自信

時間が解決してくれる...
と,思うことも時々あります.
しかし,今は,そんな気になれないですね.

早く悪い夢から覚めたい,と思っていても,余震を感じるたびに覚めていない夢に戻されるのは,いったいどうしたものでしょう.


ニュースによれば,この一ヶ月間に国内で起きた地震は16,000回を数えるのだとか.
大きな余震,誘発される地震があるのは,覚悟していましたが,この一ヶ月で感じた地震の回数は,それ以前の人生の間で経験した回数を軽く超えています.

今日になって見つけた東電に関するの記事に,こんなのがあります.

初動対応「まずさ感じない」

この期に及んで...と,呆れてしまいました.


原子力発電がなくなると,すぐには電力需要をまかなえない現実.
日々,電気のお世話になっているのも事実ですが,無責任な会社には任せておけない,ということも感じる今日この頃です...


21:30:40 | dk | No comments |

07 April

見通しの立てられない冷却作業

日本のニュースを見ても分かりにくい,と思うことの多い原発の中身.
海外のニュースの方が,よりテクニカルな情報を載せていて,私にとっては分かり易い場合も少なくありません.

例えば,

Japan Earthquake and Tsunami Multimedia

を眺めると,より具体的な説明図が見つかります.

日本のメディアがニュースで説明している図は,あまりにもはしょり過ぎていて,まるで子供向けの説明に思えてきます.
もっとも,そういう視点で作られている,とも理解できますが,科学技術に関する keyword に対しての日本人の知識は,アメリカ人と比べてずっと乏しい,という指摘もあります.


窒素を導入することで,水素爆発の危険性を一時的に低減できますが,大量の水が蒸発し続けているはずなので,(定かではありませんが)放射性ガスが,ある程度常にリークさせられている,と予想されます.

水位を上げようと流入させる水の量を増やすと,高温の燃料棒に触れて蒸発する水の量が一気に増え,内部の圧力が更に上昇すると共に,発生する水素の量も増えます.
窒素の導入は,今回だけでは済まず,継続的に必要になるでしょう.


循環系が正常に機能するのは,燃料棒が水面下にあることが前提となっています.
放射線強度が強く,作業が進んでいない循環系が制御できるようになるかどうかも疑問ですが,これまでの東電の対応を見る限り,露出している燃料棒は,メルトした状態になっているとしても,メルトダウンして水面下に崩れ落ちている割合が必ずしも多くない,と推測されます.
露出した高温の燃料棒が水面上に多く残っていなければ,水位を戻し,炉の温度ももっと低減させることに成功しているでしょう.

水冷以外の方法は,原子炉全体を冷却する設備が整わない限り,考えられません.従って,水冷は続けざるを得ないことになります,
その一方で,水位を上げると爆発の危険性が出る,となると,放射線量は増えることはあっても減ることはない,従って,冷却設備の復帰も容易にできない...スリーマイル島よりも深刻な理由が,ここに見えてきます.


燃料棒を水面下に維持していれば,こんな事態にはなりませんでした.
事態の深刻な悪化は,燃料棒を露出させてしまったところから始まっています.
廃炉にする決断がもっと早ければ,高い確率で回避できたでしょうから,当局にとっては,まさに痛恨の極みでしょう...


22:11:10 | dk | No comments |

03 April

積算線量の測定結果

線量,という keyword が,急に身近な言葉になりました.
普段は,理系の人でもその分野の人以外は滅多に使いません.

保安院に up されている原発関連のデータ,量があり過ぎて近頃はとても追いきれませんが,文部科学省の site の中に,以下のようなデータがあるのを見つけました.

福島第1及び第2原子力発電所周辺の簡易型線量計を用いた固定測定点における積算線量の測定結果

健康に外を与えるかどうか,という意味では,どちらかというと,短い時間でも大きな線量を問題にすることが多い一方で,この積算線量は,長く住んでいる場合に影響が問題となる地域を確認する目安になると考えられます.

しばらく前から,何か理由があるのかなぁ...と思っていることの一つは,福島原発から北西の方角で,線量が強いこと.
詳細に見ているわけでもありませんが,どうも,日々の風向きだけでは説明できないようです.

晴れている日の風向きよりも,雨の降る日の風向きの方が,何10倍も重要なのかも知れません.
もう少し,データをじっくり眺めて考えてみたいと思います...


00:13:40 | dk | No comments |

02 April

Way to go, Ryo

普段,ゴルフにはそれほど興味をもってないのですが,”Classy guy” とは,こういう時にぴったりなのかぁ,と思って感心しました.

Way to go, Ryo - Japan star to donate all his 2011 earnings to quake fund

有名なアスリートからも,多額の義援金や義援金を集める活動が日々報道されていますが,石川遼の目標は,一度の寄付ではなく,シーズンを掛けての寄付.
rich だからできるとはいえ,この姿勢には,本当に頭が下がります.

NBA の選手に,1ポイント獲得するごとに1000ドル,という目標を掲げている方々もいるようですが,こういう継続した努力は,一度の募金よりもより重要な意味があるでしょう.

金額はともかく,そういう姿勢は是非参考にしたいものです.


13:12:08 | dk | No comments |